市長にしろ議員にしろ、何が目的で市政に関わっているのでしょうか。安全・安心・快適な市民生活の確保のためであるはずです。だから誰もが選挙でこのことを公約に掲げているわけですが、はたしてどこまで本気なのでしょうか、おそらくほとんどそんな事は考えていないのではないでしょうか。
そう思わせることが、この一連の蓮田スマートインターチェンジ(以下スマートIC)問題です。
問題は以下のように地域住民の安全を無視して無用な用地買収してまで整備を強行した点です。市長は「埼玉一安心安全な街づくり」を標榜していますが、一体どこが!逆であることは明白!コトバだけの空回り極まれり!です。
① 【住民が危険に晒される】=住宅密集地に高速道路車両を引き込む計画だったので、身の危険を感じた住民が環境改善を要求したが無視されました。
② 【用地買収にこだわった謎】=当時住民代表だった福田が改善策として現に供用している道路橋を利用して工場地帯の県道に接続すれば、無用な費用をかけずに安全になると提案しても、用地買収に拘り道路を新設してまでスマートIC車両を住宅密集地に引き込む計画にしたのは何故?
③ 【住民無視を公言する恐怖政治】=市長は私の質問に対し、強い反対運動があったが実現させたと、あたかも責務を妨害に負けずに実行したかのような言い方をし、挙句には交通安全策はやりたくても「住宅密集地なので」できなかったかのような答弁をしました。自身では気付いていませんが、ここに非民主的な強権政治の本質が現れています。
住民は身の危険があるから住宅密集地に高速利用車両を入れないでくれ、現に反対側の人が住んでいない工場地帯の県道に道路橋が繋がっているのだからそちらに流してくれと言うのを無視し、「住宅密集地だから」安全策は出来ないと公言し、住宅密集地であることを認識したうえで用地買収して引き込んだと言うのですから、日本全国探してこんなことを議会で自慢気に言う首長がいるでしょうか。
もう一つ問題なのは、これを議会も良しとした点です。地域住民の「自分たちを危険にしないでくれ」「するなら安全確保してくれ」との切実な要望を無視して、あたかも反対運動が悪のように言う体質は一部に未だに継承されています。これが市民の代表なのでしょうか。
いったい何が目的で議員になり市長になっているのでしょうか、考えざるを得ません。
私が一市民であった10年前、わざわざ用地買収してまで住宅密集地に高速道路車両を引き込まずとも、現に工場地帯の県道に繋がっているのだからそちらに流すべきと主張したことは全国にTVで報道されており、これを無視して工事を強行した結果、懸念した通り住民が意識不明の重体に陥る事故等が多発しました。
そして今般国は、住宅地側スマートIC出口を閉鎖し、私が指摘したように反対側の県道に接続するよう計画変更しました。結果、用地買収して整備した接続道路は全く無用になりました。そうはいっても誰か使うだろうと考えたいところですがこの道路に面しているのは一企業の広大な未利用地(一部駐車場)だけですから、いわば私道の機能しかありません、通り抜けも出来ない行き止まりです。
何故、そうまでしてこの道路の新設にこだわったのか、考えれば考えるほど謎です。
ちなみに一辺しか接道していなかった一企業の広大な未利用地はこの道路整備によって3方を公道で囲まれることになり、土地代金が入った上使い勝手が飛躍的に向上しました。偶然なのでしょうがお金をもらった上に自分しか利用できない道路を造ってもらえるとは羨ましい限りです。