◆再独学

20年ほど前、独学で経済学を勉強しました。きっかけは経済波及効果を計算できるまちづくりコンサルタントになりたかったからです。経済学を学んだ方なら当たり前の知識なんでしょうが、ハウツウー的興味で産業連関表の使い方から始まり、基礎的素養として3面等価の原則はじめ基礎学力に及び、その中で貨幣理論に興味を持ち、信用創造や預金準備率について学びました。

当時もMMTなる言葉はあったのでしょうが、これに接したのは14年位前だったと思います。大学院で低炭素地域づくりを研究しだしたころ、元国連職員の准教授から会話の中でしれっと、政府の経済対策なんてお金を印刷すりゃいいんだよね、と言われたことがきっかけでMMTについて勉強し始めました。

勉強と言えばカッコ良いのですが、しょせん独学ですからハウツー本やネットの知識故、とりあえず知る程度ですし、本業の研究の合間の息抜き程度なので、なんとなく分かったような気になったところでオシマイでした。

それから10数年たった今、来年の市長選に備え仕事もすべてやめたらチョイとものを考える余裕が生まれました。まあ、考えること自体は当然常に行っているのですが、差し迫った問題以外に系統立ててお勉強すると言う意味です。

これも脈絡のない話なんですが、愚息が「オヤジが若いころ読んで感動した本は何?」と聞くので①魯迅の「阿Q正伝」、②夢野久作の「ドグラマグラ」、③リチャード・バックの「カモメのジョナサン」と答えると、①と②は愚息も読んだらしく、③は知らないと言うので説明しようとしたところ、「感動」した記憶だけでストーリーがほとんど思い出せませんでした。

というわけで、ネットで取り寄せる作業をしていたらたまたま「MMT理論の解説本」が目に留まりついでに購入した次第。

ちなみに「カモメのジョナサン」はどうやら続編が追加されているようで、訳者も記憶にあった村上龍ではなく五木寛之でしたが、読むほどに、そうそうこれだよと記憶がよみがえりアッと言う間に読み終え、若いころの感動がよみがえりました。

その勢いで「MMT解説」を読み始めたのですが、これがグイグイ引き込まれる内容なので、時折頭を休めて知識を再整理しながらも読み進んでいます。

この10数年間気になりつつ、復習が出来なかった貨幣理論の基礎から復習していますが、気になっていたことが下地になっているからでしょうか、書名は、MMT理論に偏見があるので敢えて明かしませんが、とても分かりやすく乾いた砂に水がしみこむように頭に入ってきます。

まあ、銀行を持てるくらいの政令都市ならともかく、こんな知識あっても無くても地方自治にはほとんど関係ないとは思いますが・・・。

◆議長の忖度はあるか?

今議会で議長に選出された斎藤昌司議長による審議員等の選定に対し私は都市計画審議会への参加を第一に希望しました。

私の都市計画や街づくりする技術士等の資格、中核市における都市政策顧問を務めた経験実績は、日本中探してもそうはいないはずなので、自分で言うのは何ですが少なくとも蓮田市の議員の中では客観的に見て最適任者のはずと自負しており、我が街のために貢献すべきとの考えからです。

ですが、このような専門家が都市計画審議会にいると市長が仮にお手盛りの都市計画を通そうとするなら、やりにくくなるので嫌われるはずです。斎藤昌司議長がまたもや市長に忖度して私を外すか受け入れるかは見ものですが、もし私を外すならばその理由を市民の皆様に知らしめるべく理由の明示を要望しました。

以上が結論、以下に詳述します。

ただいま市中に配布中の私の議会報告において、斎藤昌司議員が市長に忖度してか、当の市長が問題にもしていない私の議会報告ビラの内容にクレームをつけたことを、憲法21条に反する行為として書いたところですが、その斎藤昌司議員が今度は議長に選任されました。

蓮田市議会ではこれまで議長は年功序列的に古参議員がなってきたようですが、斎藤昌司議員はまだ2期目です。市長派と目される最大会派に属し前議長も議会運営委員長もこの会派でしたし、同会派の一年生議員は全て常任委員会の副委員長を務めました。最大会派故の権勢の誇示のつもりなのでしょうか。

議長選出に際しては、その最大会派代表とともに斎藤昌司議員が各会派室に訪れ斎藤昌司議員を議長に推薦するのでよろしくと根回しをしていたので、ご本人の希望なのでしょう。やりたがるのは当人の勝手ですが、その前提として当然に議長としての職務を理解している必要があります。

つまり二元代表制のことです。市長と議会は緊張関係をもってお互いをけん制していくことが二元代表制の意義ですから、仮にいくら市長派であったとしても議長に就任するからには、市長に忖度などもってのほか、議会の議長として二元代表制の健全なる運営に尽力されるよう期待します。

そこで私は議長の最初仕事となる付属機関の委員選定に対し、都市計画審議会へのエントリーを強く希望しました。これは前回も希望しましたが議長からは却下された経緯があります。全部で35ある付属機関の委員に内規で議員の参加が義務付けられていましたが、私の都市計画審議会だけのエントリーはけしからんとのことのようでしたが今回は全ての付属機関にエントリーした上で都市計画審議会を強く要望したわけですから文句はないはずです。

ではなぜ前回は都市計画審議会だけエントリーし、残りの付属機関にはエントリーしなかったのかといえば、出席すると報酬があり議員報酬との2重取りになるからであるのと、法理論的に首長の諮問機関である付属機関(=一般に〇〇審議会といいます)に議員が参加することは問題があり、全国市長会もこれをやめるべきとの見解を示しているからです。つまり蓮田市議会の内規はコンプライアンス上問題ありとの判断からです。

私の会派ではこの報酬の2重取り禁止を提案しましたが議会で否決されました。それが昨年の議会改革の検討委員会において再検討され、議員の付属機関からの報酬は無給となり、参加も義務ではなく任意となったので、議員としてではなく任意での無給の参加が可能になったのですべての付属機関にエントリーしたというわけです。

では何故都市計画審議会に私が強く参加を要望するのかですが、都市計画審議会だけは、他の付属機関と違い法に議員の参加が規定され、私の専門分野であるからです。

他の付属機関への議員の参加は法的に問題があるのに、都市計画審議会だけが法律上議員の参加が規定されているのは、自治体行政の根幹をなす部分であり、二元代表制に鑑み議会の監視が必要だからではないでしょうか。

いづれにしても法的に議員の参加が規定されている唯一の審議会であり自分の専門分野となれば何としても私は都市計画審議会委員になって本市の健全な発展に貢献すべきと思う次第です。故にもしや首長がお手盛りの都市計画を決定しようとするならば、きっちり二元代表制の議員として監視しなければなりません。

しかし、あくまで推測ですがもしや斎藤昌司議長がまたもや勝手に市長に忖度するならば、私を都市計画審議委員から外すことが考えられますので、その場合はなぜ私を外したのか理由を聞き、広く市民の皆様にご報告したいと思います。

◆杞憂・・・(汗)

6月議会が始まり選挙後2年を経て議長や各委員会等の改選がありました。

まあ、私は1年生議員なのでまずあり得ないとは思いつつ、私が最も恐れたのは議長に選出されることでしたが、全くの杞憂でした。

私は市長候補と目されていて、毎回市長を一般質問で追い詰めているので、市長派にとっては邪魔な存在のはず。愚妻曰く「あなたを封じ込めるには議長にしてしまうのが一番だから、それが心配」と。いわれるまでもなく私もそれを一番恐れていましたが幸か不幸かカスリもしませんでした。

常任委員会等ではひょっとしたら選出されてしまうかもと思い、機先を制するつもりで委員長推薦の提案を聞く前に、嫌だと言う人を確認してくれ「私はなりたくない」と言うと、キョトンとして、そんな心配は無用とのこと。これまた杞憂でした。

反福田派議員達は毎回あの手この手で、嫌がらせをしてくるのに、これは拍子抜けでしたが、どうやら幸か不幸か決定的な価値観の違いによるもののようで、全く無用の心配でした。

◆明日から・・・


6月議会です、通常なら最も議題が少ない議会ですが、今回は前回の市長答弁には当人が意識していないトンデモ発言が多々あり突っ込みどころ満載なので30分ではとても足りません、どうネタを絞るか悩ましいところです。


加えて、ワクチン接種体制には首長の力量の差が歴然と現れており、わが市は職員出身の市長故か内向き横並び志向の可もなく不可も無くを目指す姿勢(市政)の限界点が露呈しています。


平時ならば露呈しなかったのでしょうが能力がはっきり見えてしまったのは気の毒といえば気の毒ではあるものの、市民の皆様の不満・怨嗟の声が毎日届きますからそうも言ってられません。


何が気の毒かといえば、普通なら非常事態は局地的に起こりその対応の良し悪しは他と比較しにくいので分かりにくいのですが、このワクチン接種の非常事態は全国に起きているので首長の能力差が歴然と見えてしまうことです。優秀な首長なら有能さをアピールできる千載一遇のチャンスですが、無能な首長には無能さが露呈してしまう危機的状況でしょう。


能力を超えた仕事を受けている人に注意するのは、気の毒な気もするし傍から見てイジメにも見えかねないので、どう誤りを正すのか難しいところです。誤りを誤りと気づいてくれれば良いのですが、もしも違う受け止め方をされるとすれば厄介だからです。