◆目的と手段

先週金曜日をもって、12月議会が終了し、議会報告原稿を書いているところです。私は次期市長を目指し市議になったこともあり、そのご期待に応えるべくこれまで必ず議会報告会や市政勉強会を毎月開催してきましたが、おかげさまで参加者は増え続け次への確かな手ごたえを感じています。

その一方で、矛盾する感覚もあります。私は市長になることが目的ではなく、市政を正しく導くことが目的であり、市長はその目的実現のための手段の一つと考えています。それゆえ、市長になるためには妥協しろといわれると、時に反論したくなり実際反論してきたからです。

政治活動をするうえでの私の行動基準は当選することではなく、市政にプラスになるか否かですのでプラスになる妥協ならば受け入れますが、プラスにならなかったり害があることは受け入れることが出来ません。

例えば、当選以来益々様々な方からのコンタクトがあり、電話が無い日は有りません。これは私への期待故と考え当初は全てお聞きしていましたが、中には個人の勝手な思い込みや恨みからの現市政への批判も少なからず有ります。

私は前回の市長選に出たわけですから現市長は私の政敵となるからか、現市長の悪口を散々に言うのはまあ、その方の勝手ですが客観的事実に基づかない批判には組みするわけには参りませんし、それに雷同し議会で質問するなどもってのほかです。

ところが、こうした事を私に話してくる方は、我が街を良くするためではなく、個人的思い込みと恨みが原点ですから、私が同意しなければ怒り出しますし、中には福田を支持してきたのに挨拶が無いと怒鳴る方もいます。いづれにしても我が街にプラスになるとは思えません。

市長に当選することを目的にすれば、こうした方々の機嫌を損ねないようにしなければならないのでしょうが、先に述べたように私の目的と行動規範は「市政を正しく導くこと」ですのでこれらの意見には組せず、このため当然にこうした人々は私からは離反していくのでしょう。

その一方で、熱烈なる支持者の方々も少なからずいて、この1年の議員活動報告を通じて益々増加しているので、確かな手ごたえを感じているわけですが、そのことはおそらく他から見ても分かることでしょうから、私が市政にプラスにならないからと反論した場合「調子に乗っている」と益々反感をかうかも知れません。ま、この辺は悩ましいところではあるのですが、目的を忘れ妥協してしまっては意味が無いので割り切るしか有りません。

少し安心したのは「挨拶が無い」「少しは妥協しろ」と憤慨していた古くから私の熱心な支援者に、私がそんなことをしたら私が市長を目指す意味がなくなり、今までと何ら変わらなくなると反論したら、それからそうしたことを言わなくなったことです。勿論今も熱烈にご支援いただいております。

以上、本日ちょいと長めのツブヤキでした。さて議会報告原稿に戻ろうか・・・いや、「これがレポートと違って全階層を想定するので結構タイヘンなのです。

■よくよく考えたら・・・

物事思考するとき、前提条件の認識や焦点をどこに当てるかで論点に対する対応や結論が変わってきます。昨日書いたように我が街蓮田市議会の中野政廣議長と議運の齋藤昌司委員長の発言を役職名だけにするのはやはり変ですので、9/19の記事から一旦は個人名を削除しましたが復活させました。理由は以下の通り。

●公務中の発言に公私の別は無い

齋藤昌司議員からは、私の議会での発言への訂正を求めたのは、議運委員長としてであるから個人名を書くなと要求されましたが、プライベートな会話ならいざ知らず、議会公務での発言に公私の別があるあるはずが有りませんね。

また名前を消せといったことも、そもそもは齋藤昌司議運委員長から受けた私の議場発言への訂正要求の顛末を書いたことに対し、議長室に私を呼び出し中野政廣議長とともに記事からの名前の削除を要求したのですからこの点でも個人的であるはずが有りません。

●何が変か

権威とか規則を盾にした要求は一見そうかなと思わせ勝ちですが、本質的におかしな要求の場合は、どこかモヤモヤした感が付きまとい、そのモヤモヤが何か分かると一瞬で何がおかしいのか氷解し本質が明らかになります。

本件のモヤモヤは私の発言に対する要求が本質的に不当であることを要求した側が感じていたということでは無いでしょうか。ま、名前を書くなと言う時点で誰しも気がつくはずですが、規則とか決め事とかを持ち出されるとそうした当たり前の事から目が逸れてしまいがちですね。

例えば、議長や委員長が、何かの表彰を受けたとか、あるいは言動がマスコミで賞賛されたとしたらどうでしょうか、議長・委員長の肩書きとともに氏名を公表されて文句が出るはず有りませんね。

氏名を公表されて困るということは、自分の言動がオカシイと自分で分かっているから人に知られたく無いということでしょう。あれこれ法律だ規則だと議論する前にこのことが全てを語っていると思った次第。

■名前を出されては困る?

先週末の9月議会閉会に続いて行われた行政視察も昨日終わり、一段落したので久々の投稿です。

●タイムラインから名前を消せ→拒否→懲罰だ
さて、その議会閉会後、議長と議会運営委員会(以下議運)委員長から呼び出され、9/19の私のフェイスブックから、議運委員長の個人名を削除しろと言われましたが、私は事実に反すると思いソッコウで拒否したところ懲罰にかけるとの事。以下そのやりとりです。

●議会申し合わせ事項
議運委員長が言うには、個人の発言ではなく議運委員長の発言だから、個人名を消し議運委員長だけにすべきと言うものでしたが、私は事実に反しているならともかく、実際の議運委員長の発言なので、事実をそのまま書くと答えたところ、議会申しあわせ事項に情報発信の際議員氏名を掲載する場合は事前に本人の了解を得ることとなっている、とのこと。

●憲法違反
これは明らかに憲法違反です。
【憲法第二十一条】集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

●議会で懲罰にかける?
私が憲法違反を主張すると議長は、申し合わせ事項は憲法から流れてきているので憲法違反など無い、懲罰に発展するがそれでよいか、とのこと。ハイどうぞと言うと、分かった議会にかけるとのこと。

●私の見解と今後の対応
①とりあえず記事は訂正
議運委員長が嫌がることをするのが目的ではなく真実を伝えることが目的なので、議運委員長の個人の発言ではないとの主張にも一理あるなあと思ったので、本人の希望通り記事からは個人名を削除し議運委員長に代えておきました。
②憲法違反
それはさておき、この申し合わせ事項が憲法違反であるとの考えは変わりませんので従う気は無く、議会での私への懲罰動議は受けて立つつもりなので沙汰を待っているところです。もし不当な処分が私に課されたならば、全てを公開しあらゆる法的検討を考えています。
③情報開示
自分が正しいと信じているならば、その行為は公開されてなんら問題ないばかりか広く知らしめたいはずですから、私を懲罰にかけるということが正しいと言うのなら全てを公開してなんら問題ないはず、よって本件に関して全てを情報開示しますので、蓮田市民に限らず皆様楽しみに待っていてください。
④部分社会の法理
部分社会(=この場合議会)の内部規律は司法審査の対象外との考えがあり(昭和35年10/15最高裁大法定判決)、本件は法理論的には部分社会の法理に属すると考える方がいるかもしれませんが、それは単に司法が内部規律に介入しないと言うだけのことです。

しかも、本件の場合議会運営を何ら妨げたものではなく、二元代表制における議員活動の一環として市民に議会で行われている事実を知らしめただけのことを罰するというものです。

よってこの処分が部分社会の内部規律の範囲にとどまるとは思えませんし、何より一般常識で考えて通用するはずが無く、全てを白日の下に晒し市民の皆様の判断に委ねたいと思っています。もって地方議会の閉鎖性への問題提起になれば良いなあと願う次第。

■福田への懲罰?

本日私の一般質問が終わりましたが、呆れたことに市長は私の質問に対し答えをはぐらかすばかりで答えませんでした。

市長サイドが忘れているのは、私の一般質問の時、傍聴席を満杯にした市民の目と耳です(ちなみに先輩議員の話しでは今までは傍聴人はいてもまばらにいる程度だった、こんなことは今まで無かったとのこと)。こうした市民の前で演じたはぐらかしは、市民の怒りを呼び起こし、会議後「なんだ、あの市長の答弁は、全然福田さんの質問に答えてないじゃないか」と口々に怒りを露にしていました。

何とかしのいだつもりでしょうが、その場しのぎで私の追及を逃れても議会は12月・3月・・・と永遠に続き、キチンと答えるまで私がスッポンのごとく食いつき追求することを忘れているのではないでしょうか。

ところで、私はこの日のトップバッターで朝9時からの質問開始でしたが、私の質問後突然休会になり、そのうち議会運営委員会(以下議運)に呼び出され齋藤昌司議運委員長が、下記の私の発言が問題なので謝罪して撤回しろと言うのです

①「詐欺と言う発言」
(この前段の論点=再開発事業で当初の権利者には土地を個人所有できずビルに入居しなければならないと説明して91人中89人が地区外に転出し、権利者が2人になったら土地を分配し個人所有を認めたことに対し、説明責任を求めたら市長は一切その気はないと拒否したので、再度説明すべきと質問したところ、部長からの論理的に説明が難しいとの答弁があったことに対し)
・・・論理的に難しいと言うことでした。そりゃそうでしょう。論理的には難しいですよ。説明なんか出来っこありません、そんな理屈は。論理的に説明できないからご理解くださいと言われましても私は理解できません。大半の契約後に、残った人に違う契約内容の条件でやっているわけですから。

これ、普通に普通にですよ、民間のもし、普通の業者さんがこういうことをやっていたらどういう風に言われるか恐らくこれは詐欺じゃないかと言われると思うんです。最初に言っている条件と後の方で人によって違う条件で契約を進めているわけですから、法的に問題ないかもしれませんけれど、感覚的にこれは詐欺に近いという印象を受けてしまうのが普通じゃないかと思います。

②「人もリース発言」
(普通は個々の入札で調達する校舎建設や照明装置工事などで、起債よりもリースが効果的であるとした根拠への質問に客観的根拠の説明がなかったので)本当にこのリースが効果的であるならば、全てをリースでやればいい、そして職員の皆様方、ちょっと言葉が悪いかもしれません、気に障ったら謝りますが、職員もあるいは市長さんも全部リースでいいんじゃないですか。これは悪い冗談かもしれません。ま、しかし論理的にはそうなりますよ。

これらの私の発言は、論理的に問題ないと思っているので、議会自らの言論封殺には応じるわけにはいきません。①の発言については、謝罪を強制されたら最高裁まで争う覚悟で、即時に謝罪も削除も拒否しました。

②の発言も、論理的にはなんら問題ないと思っていますので、何が問題なのかを問うと、齋藤昌司議運委員長から、人をリースすると言う発言は人を物扱いしているから撤回すべきだとの事、発言内容を文脈で理解していればこういう発想にはるはずがなく、正に単語に反応しているわけなので、齋藤昌司議運委員長の主張は受け入れるわけには行きませんが、私は「私は気に障ったら謝りますが、と言っているので、気に障ったというのであれば謝って撤回します」と申しいれたところで退席を命じられました。

程なくして、議会を再開するからその際、謝罪せよとのこと、周りの人からは余計なことは言わずに只謝れと言われましたが、それでは圧力に屈したことになり真意が伝わらないので、再開後の議場において次のように発言しました。

「私のリースに関する発言において謝罪要求がありました、発言の際私は気に障ったら謝りますと申し上げており、気に障ったとのご指摘を受けましたので謝罪します、そして当該部分を議事録から削除していただくようお願い申し上げます」

さて、これでようやく議会が再開されることになりましたが、これだけで午前中の会議が全て停止し、2番手の一般質問は午後からとなってしまい、結局議会が終了したのは20時頃でした。

これ、何時間も議会をストップさせるような事案ですかねえ、私は自ら、「気に障ったら謝ります」と言っており、気に障ったと言われたので謝ったのですが、議会で見解の相違があるからと答弁を拒否した市長の発言は問題視しない議会っていったい何なんだろうと思った次第。

PS:本記事は9/19私の一般質疑当日に書いたものです。